【Project ippon blade】
一本歯下駄をスポーツとして。
一本歯下駄をエクササイズとして。
Project ippon bladeは、日本古来の一本歯下駄文化を現代社会に適応させ、新たなスポーツ文化・ウェルネス文化として発展させることを目的としたプロジェクトです。
私たちは、一本歯下駄そのものを広めることだけを目的としているわけではありません。
立つこと。
歩くこと。
走ること。
そして、人間が本来持っているバランス能力や身体感覚を見つめ直すこと。
一本歯下駄を通じて、その可能性を多くの人々と共有し、心身ともに豊かな社会づくりに貢献したいと考えています。
⚫︎一本歯下駄と現代のスポーツ
近年、自然と一体となるネイチャースポーツとして、トレイルランニングは世界中で広く認知されるようになりました。
今では老若男女が大自然の中で楽しむスポーツとして定着していますが、かつて「山を走る」という行為は、一部の愛好家や自然と共に暮らす人々の文化という印象が強く、多くの人にとって身近な存在ではありませんでした。
しかし、その魅力や価値を信じた人々が活動を続け、安全性や知識を共有しながら文化を育ててきたことで、現在の発展があります。
どのようなスポーツや文化も、最初から社会に受け入れられていたわけではありません。
遊びとして始まり、実践者が増え、学びが共有され、少しずつ文化として成熟していきます。
私たちは一本歯下駄にも同じ可能性があると考えています。
⚫︎一本歯下駄の魅力と可能性
近年、裸足ランニングや自然な身体の使い方への関心が高まる中で、草鞋や足袋、そして一本歯下駄といった日本の伝統的な履物にも再び注目が集まり始めています。
一本歯下駄は、一見すると修験者や伝統芸能の世界で使われる特殊な履物のように見えるかもしれません。
しかし実際には、バランス感覚、身体操作、集中力、重心移動など、人間が本来持っている様々な能力に気づくきっかけを与えてくれます。
一本の歯の上に立つという不安定な環境だからこそ、身体は自然とバランスを取ろうとします。
その過程で、足裏の感覚、姿勢、身体全体の協調性など、普段は意識することの少ない感覚が呼び起こされます。
近年では、身体機能や運動学、バランストレーニングの観点からも注目されるようになり、その可能性について少しずつ理解が深まってきました。
子ども達にとっては遊びとして。
大人達にとってはスポーツやエクササイズとして。
そして年齢を重ねた人々にとっては健康づくりの一環として。
一本歯下駄には、世代を超えて楽しみながら学ぶことのできる可能性があります。
⚫︎正しい広め方への挑戦
しかし、その可能性が大きいからこそ、私たちは安易な流行として広めたいとは考えていません。
どのようなスポーツにもルールがあります。
どのような文化にも歴史があります。
そして、どのような遊びにも安全に楽しむための知識が必要です。
適切な知識や指導が伴わないまま普及が進めば、怪我や事故につながる可能性があります。
また、本来の価値や魅力が十分に伝わらないまま、一過性のブームとして消費されてしまうかもしれません。
だからこそProject ippon bladeでは、一本歯下駄の使い方や楽しみ方だけでなく、安全管理や身体の学び方まで含めて伝えていくことを重視しています。
実際に体験すること。
学ぶこと。
研究すること。
実践すること。
そして、その経験を次の世代へ伝えていくこと。
そうした積み重ねによって初めて文化は育っていくと考えています。
また、自ら体験し、自ら考え、自ら実践する機会を提供することも重要だと考えています。
それは単に一本歯下駄を履けるようになることではなく、自分自身の身体や可能性と向き合うことにつながるからです。
私たちは、そのような学びの文化を育てていきたいと考えています。
⚫︎永続的な普及活動
Project ippon bladeでは、一本歯下駄の魅力と可能性を伝えながら、体験会や練習会、講習会、指導者育成など、様々な活動を行っています。
また、スポーツや健康づくりだけではなく、教育、芸術、地域活動など、多様な分野との連携にも取り組んでいます。
私たちは、一本歯下駄を特定の競技や特定の価値観のためだけに存在するものだとは考えていません。
競技として楽しむ人がいても良い。
健康づくりに活用する人がいても良い。
教育の場で活用する人がいても良い。
芸術表現の一部として活用する人がいても良い。
大切なのは、それぞれが自分自身の目的や価値観に応じて活用し、その可能性を広げていくことです。
現在、日本国内だけでなく海外からも関心が寄せられるようになり、少しずつ活動の輪は広がっています。
しかし、私たちにとって本当に大切なのは、数を増やすことではありません。
一本歯下駄を通じて得られる体験や学びが、一人ひとりの人生に価値あるものとして根付いていくことです。
そのためには、指導者の育成や体系的な学習環境の整備、継続的に学べる仕組みづくりが欠かせません。
文化は製品だけでは残りません。
人がいて、学びがあり、実践があり、受け継ぐ仕組みがあって初めて残るものです。
だからこそ私たちは、関わる人々と共に歩みながら、一本歯下駄文化の未来を築いていきたいと考えています。
また、一本歯下駄に関わる様々な立場の人々が、それぞれの理念や考え方を尊重しながら発展していくことも大切だと考えています。
多様性があるからこそ、新しい可能性が生まれます。
そしていつの日か、一本歯下駄を愛する人々が全国から集い、共に学び、共に楽しみ、交流できる大会やイベントが当たり前に存在する未来を目指しています。
それは競技としての発展だけではなく、文化として成熟した姿の一つであると考えています。
【代表 小平 天の想い】
私は、一本歯下駄は本来、もっと多くの人に親しまれて良い文化だと思っています。
これまで一本歯下駄は、その特異な形状や歴史的背景から、一部の愛好家や実践者だけが知る存在でした。
しかし私は、その価値はもっと多くの人々の日常や人生に役立つ可能性を持っていると考えています。
私自身、心身のバランスを崩したことをきっかけに一本歯下駄と出会いました。
そして、その体験を通じて、人間が本来持っている身体の可能性や、バランスの重要性を学びました。
だからこそ私は、この文化を未来へ残したいと思っています。
もちろん、ただ流行させたいわけではありません。
オンラインやSNSをもっと活用すれば、もっと速く広げることもできるでしょう。
しかし、安易な流行は本質を薄めてしまうことがあります。
日本文化と歴史の中で受け継がれてきた価値や学びを大切にしながら、正しく伝えていくことが重要だと考えています。
一方で、その慎重さゆえに、普及の速度が遅くなっている部分があることも理解しています。
もっと気軽に楽しめる文化として認知されれば、多くの人が周囲の目を気にせず散歩や運動を楽しめるようになるかもしれません。
子ども達も、もっと自然に遊びの中へ取り入れられるかもしれません。
だからこそ私は、本質を守りながらも、より開かれた文化へ育てていくことが必要だと感じています。
スポーツや遊びとは、本来、人々の健康や人生を豊かにするために存在するものです。
競争だけではありません。
勝敗だけでもありません。
人間の成長や学び、喜びやつながりを育むことも、スポーツや遊びの大切な価値です。
私は、一本歯下駄もまた、そのような文化になれると信じています。
そのためには、指導者の育成も必要です。
学びの体系化も必要です。
安心して学べる環境も必要です。
そうした土台が整ってこそ、多くの人に伝わり、多くの人が安心して楽しめる文化になっていくのだと思います。
私は、先人達が残してくれた文化と、現代を生きる私達の経験をつなぎながら、この文化を次の世代へ受け継いでいきたいと思っています。
そして、関わるすべての皆様と共に、一時的な流行ではなく、長く愛される文化として育てていきたいと思っています。
皆様が練習会に参加すること。
皆様が楽しむこと。
皆様が健康になること。
皆様が挑戦すること。
その一つひとつが、私たちにとって何より大きな力になります。
「バランスとは何か。」
転ばずに立つこと。
歩くこと。
走ること。
舞うこと。
その探究は、やがて心と身体の調和へとつながり、人と人との調和へとつながり、人と社会、人と自然との調和へと広がっていくと私は信じています。
スポーツ、教育、芸術、そして様々な分野の皆様と共に。
日本が育んできた一本歯下駄文化の可能性を、これからも国内外へ発信していきたいと思います。
Project ippon blade
代表 小平 天